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ワークショップリポート 「来たからできた」を実感できるところ by テッシー

■プロフィール
 ・25才 
 ・法科大学院

上越ははじめて。地域活性化等の経験はないが、都市生活に慣れた目から見た地域の魅力を「来たからこそできた、来たからこそわかった」と新鮮な目線で分析していただきました。


9月初旬、ご縁があって、新潟県上越市の農村を訪れました。
初めて上越南を訪れた感想を皆様にお伝えします。

空を見上げなくて良い場所

着いて1番最初に感じたことは、空を見上げなくて良い場所であるということでした。
東京にいると、すぐ近くに大きな建物があって、空を見ようとするとどうしても見上げるという感覚がついてきます。
しかし、上越では正面を見ていても当たり前のように視界に空があって、景色が常に空とともにあります。
写真に撮りたくなる空が確かにそこにあって、空を背景にこんな写真を撮りたくなります。

夕日がどこに沈んでいくか、なんとなくの方角は知っていても、日の入りの地点は見ることができないし、仮に見ることができるとしても、様々なことに追われ、気がついたら日が沈んでいる、というのが東京の暮らし。
でも、上越なら日が沈むのを何分も前から待ち、地平線に沈んでいく夕日を眺めることができます。とても幸せな時間でした。

これは今回の滞在期間の中で一番空が近い場所(物理的に)。
半球状の空と地平線・水平線を一度に見ることができて、“地球”を感じた瞬間です。
大袈裟なようで、大袈裟じゃない。その場にいないとわからないスケールの大きさがあります。
山地と平野がはっきりとわかって、地理の教科書で学んだことを実物で確認できたという面白さもありました。

自分を見てくれる人がいる安心感

遮るものがなくどこにいても陽の光を感じられるように、暖かい眼差しのようなものを常に感じる期間でもありました。
都会で嫌というほど浴びる監視カメラのような視線ではなく、僕がどういう人なのかをしっかり見ようとしてくれる好意的な視線です。
上越で出会った人々は、東京から来た僕たちを歓迎し、厚くもてなしてくれるだけでなく、一人ひとりをよく見てくれていたような気がします。
会ったばかりという感じがしない、そう思いながらいろいろなお話をしました。人見知りしがちで内向的な自分としては、かなりたくさん話した気がします。

来たからできた

さて、長すぎる場所の感想はこのくらいにして、ここからは今回体験した体験の話をします。
滞在期間中、様々なことを体験しました。
陶芸、稲刈り、葡萄農園見学、酒蔵見学、ワイナリー見学、プラネタリウムなどなど、かなり充実した日々を過ごさせていただきました。
その中でも1番の思い出は蕎麦打ち体験です。

うまく生地がまとまらない、前屈みの姿勢が続くので腰が痛くなる、力の加減が難しい、時間が経つにつれて生地がどんどん乾燥していく、均一な幅で切れない…と、つまずくポイントが多く、非常に難しくて大変でした。
でも、ちょっと不恰好ながらも蕎麦(らしいもの)が出来上がった時は嬉しくて、楽しい時間でした。
間違いなくプロが打った蕎麦の方が美味しいのに、自分で打った蕎麦が1番美味しく感じる。これが醍醐味の1つです。

実は、昔からずっと蕎麦打ちをやってみたいと思っていたのですが、1人で蕎麦打ち体験に参加するのは少し寂しい、かといって付き合ってくれそうな人はいない…といった理由で、一度もしたことがありませんでした。
そんなこんなで、今年こそできたらいいなと思い、“2025年やりたい100のこと”リストに入れてみたのですが、1年の3分の2が終わってもやっぱりやらない。
そんな蕎麦打ちが、今回上越を訪れたことにより、やっとできたのです。

「来たからできた」

まさにこの言葉です。
上越を訪れていなかったら、きっと2026年に持ち越していたことでしょう。
上越にはそんな“きっかけ”がたくさんありました。

実は先に触れたリストの中には「ろくろ体験」と「プラネタリウムを観に行く」も入っていたのです。
この2つも、東京でもできるのに、きっかけがなく先送りにしていたものでした。
じっとしていても何も変わらない、動いて初めてできることがある、そういう意味での「来たからできた」を、これを読んでいる方々にもぜひ経験してほしいです。

ここにしかない価値

「来たからできた」は価値として十分なようにも見えますが、人は何かを選ぶとき「それにしかない価値」を求めたくなるのも事実です。
でも、安心してください。もちろんここにしかない価値がしっかりあります。

例えば蕎麦打ち体験。
蕎麦畑がたくさんあって蕎麦が根付いた土地で、余計な音のない静けさの中で蕎麦と向き合う。質の高い蕎麦打ち体験ができる環境があります。

陶芸体験も、東京にいたらきっとエアコンの風に当たりながら体験するところ、上越では自然の風を感じながら体験することができます。
しかも、今回お世話になった音&土工房は、先生と一緒に作る音楽付き!
陶芸×音楽という組み合わせは本当にここにしかない価値かもしれません。

プラネタリウムで学んだ星座を、夜外に出て探すこともできます。
空気が綺麗で、明かりが少ないから、星座を探すのが逆に難しいくらい星がたくさん見えます。
ずっと見ていられる最高の教材がここにあります。

おわりに

今回はお話を聞いて、「楽しそう!行けるから行ってみたい!」という思いだけで参加を希望し、上越については全く何も知らずに参加することが決まりました。
少しの不安を抱きながら訪れましたが、場所も人も観光資源も魅力がいっぱいの素敵なところだとわかりました。
すでに上越に興味を持っている人はもちろん、上越?何があるの?という人にもぜひ訪れてほしいです。
温もりがあって、感動があって、学びがあって、子どもから大人まで誰もが素敵な時間を過ごせます。

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